Codaの天体写真勉強中!

天文初心者以上、上級者未満の人が色々語ります

月を見よう!& 2018/1/31皆既月食

こんにちは

Coda(コーダ)です

 

以前、天文趣味を持っていない友人と話していたらこんなことを言われました

 

『確かに星を見てみたいな~とは思うけどさ、実際、天体観測って何するの?』

 

こんなことを思ってた人、あるいは聞かれたことある人は多いかもしれません

 

確かに、天体観測って何してるかわかりませんよね(少し怪しげでもありますし…)

 

天体観測・天文趣味というのはかなり間口が狭くて、奥が深いものだと思います

 

というわけで、天体観測・天文趣味といっても色々な種類があるんだよということを少し紹介したいなと思います

 

今回はシリーズ1発目です

 

 

 

月を見てみよう!

 

ということで、1発目は月の観測について話したいと思います

 

  • 初心者でも見やすいオススメ天体


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地球の衛星である月は他の星よりも明るく、大きいため観察しやすいです(淡い星雲や星団を観察するときには邪魔がられますけど…)

毎日場所や形が変わるので見ていて飽きないですしね

 

十五夜の満月を見ながらお団子を食べたり、とかね…笑

 

  • 月の表面を観察してみよう

 

双眼鏡や望遠鏡を使えば月面の模様なんかも見えます


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ちょっと赤みがかってるのはカラーバランスを補正し忘れてるためです

大小のクレーターの他に、『月面X』や『月面V』といった、特徴的な模様もありますので、気になった方はググってみてください

私もまだ見たこと無いです

撮影できましたら、このブログでも紹介させてください

 

また、望遠鏡などで覗いてみた時に、月が明るすぎる場合は『ムーングラス』というフィルターを付けてみると明るさが抑えられます

眼を守るという意味でもおすすめします

 

 

最近、ニュースなどでスーパームーンが紹介されることが増えたような気がします

 

スーパームーンとは普段より大きく見える満月のことを指すのですが、

 

明確な基準はありません(ここ大事!)

 

地球と月は離れたり近づいたりしていますので、距離が近いときの満月は大きく見えます

 

これが、スーパームーンです(大した説明になってないけど)

 

スーパームーンという名前自体はあまり好きではないですが、これが話題となり、多くの人が空を眺めるきっかけになるのであればそれは嬉しいことです

 

実際、その月が大きいかなんて正直よくわからないと思います

 

スーパームーンていわれてるから、確かに大きく見える!(かも)

 

みたいな

 

比較する方法としては、同じレンズ(焦点距離)、同じカメラで毎回満月を撮影してみるというのがあります

 

また、スーパームーンのほかに、ひと月(この月は暦の月です)のうちに二回満月が来る月(あるいはその月の満月)をブルームーンというようです(諸説あり!)

 

ややこしいですね(´・ω・`)

 

 

 

半年~数年おきに、『月食』という、月が欠ける現象が起きます

これは、月、地球、太陽が、

 

地球ーーー太陽

 

と、一直線に並び、月が地球の影に隠れることで起こる天体ショーです

 

時々ニュースにもなりますので知っている方も多いかもしれません

 

月食にも種類がありますが、特に『皆既月食』(月全体が地球の影に隠れること)が起こると、月は真っ黒ではなく赤黒くなります



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この色を赤銅(しゃくどう)色といいます

先程のスーパームーン的な言い方をすると、ブラッドムーンともいいます

カメラや望遠鏡を使わずに地上から眺めるだけでも、月が普段より赤くなっているのがわかります

 

ちなみに、月の一部が地球の影に隠れることを『部分月食』といいます

マイナーなところだと『半影月食』というものもありますが気になった方はググってみてください(2回目)

 

皆既月食では半影月食も部分月食も起こります

 

月食が起こっている時間は基本的に数時間程度ですので、時々ベランダから眺めてみたりして、食の始まりから終わりまで見てみると楽しいですよ

 

 

というわけで、ここからは、去る2018年1月31日の皆既月食(スーパー・ブルー・ブラッド・ムーンとか言われてた)の写真を時系列で紹介します



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21:30頃

半分くらい欠けました



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21:45頃

皆既食までもう少し!



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22:30頃

食の最大(真っ赤ですね!)

 


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23:05頃

皆既食の終わり(画面左側が明るくなってきています)

 


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23:15頃

ここからどんどん元に戻っていきます

 


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23:40頃

半分くらい戻ったところ(ここにきて薄曇襲来!)

 


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2/1 0:10頃

食の終わり(薄曇…)

 

 

こんな感じです

 

場合によっては、月食の状態で月が上がってきたり、月食のまま沈んだりします(それぞれ『月出帯食』、『月入帯食』といいます)ので、この時はかなり良い状態で見れたと思います

 

実はこのとき、全国的に曇りの予報だったのですが、良い意味で外れてくれて、始めから終わりまで何とか見ることができました

(薄曇は来ましたが…)

 

また、今回の月食ではSNS上などで『ターコイズフリンジ』という言葉が注目されました

 

ターコイズフリンジというのは、月面の光が当たっている部分と地球の影になっている部分との境目が、

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このように青くなることです

ただし、肉眼ではこのようにハッキリと見ることはできません

上の写真は、カメラで撮ったものを少し色を調整して青色を浮かび上がらせたものです

 

肉眼だとどの程度まで見えるのでしょうか……やったこと無いです

 

ターコイズフリンジのメカニズムはなかなか説明しにくいので割愛します

(なにやらオゾン層が関与しているそうです)

 

ちなみに、今回の撮影に使用した機材はこんな感じです


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赤道儀:タカハシ EM-1S

・鏡筒:タカハシ FC-76DS

焦点距離570mm・F7.5)

・カメラ:Canon EOS 8000D

 

思ったよりゴツい機材でしたかね…

高校の時の部活から機材を家まで運び込んで、何とか実現させました

月をそれなりの迫力で(それなりに美しく)撮るのであればこのくらいは必要かなと思います(今回のはかなり余裕のある組み合わせでしたが)

 

昔、5000円くらいの三脚とキットレンズ(250mm)で撮ったことがあります

 

結果からいうと、撮れないこともないです

 

ただ、皆既食中の月は普段より暗いので、露出不足がちになり、露出を稼ごうとすると流れてしまいます

綺麗な写真を撮りたいのであれば、せめてポータブル赤道儀くらいは必要でしょうか

目で見る分には、双眼鏡や入門用の望遠鏡でも大丈夫かもしれませんが…

 

このように、目で見て楽しむ(『眼視観測』といいます)のと、カメラで撮影するのとではかなりレベルが違います(その分、得られるものも大きいですが)

 

まあ、月食は変化がわりと早いのでただ眺めてるだけでも十分楽しめます

 

私はカメラで撮影中、暖かい家の中でぬくぬくしたり、ベランダに出て眺めてみたりしてました

 

普段の月は明るすぎるのですが、皆既食中は暗くなっていますので周りの星たちも見えます

 

確かあのときはかに座の辺り、プレセペ星団の近くに月がいたんじゃなかったかな~

 

1年以上前なので記憶が曖昧です…笑

 

なんかダラダラ書いてしまいましたが、月は初心者にもオススメな天体ですし、やりこみ要素もあります

 

ちなみに、次の月食は今年の7月17日、日本の一部の地域で見れるようです

 

https://www.nao.ac.jp/astro/basic/lunar-eclipse-list.html

↑こちらで2030年までの月食がわかります(月食の仕組みや観測方法も書いてありますのでオススメです)

 

それでは、次回もお楽しみに!